モリのいる場所

M:こんにちは。ミッシェルです。

G:どーも、ジョージです。

M:待ってました。やっと見られた。

G:今年だっけ?熊谷守一の展覧会に行ったのは。

M:1月だったかしら?その時、もう映画があるっていうんで、

  楽しみにしていたのよね。

  山崎努さんが、守一を演じるというのは、わかってたけど、

  奥さまは、樹木希林さんだったのね。

G:なんかさー、なーんも劇的なことがないんだよね。

  場所も、家と庭と、その周辺のことだけで。でも、飽きずに

  見れちゃったのは、どういうことかな。眠気もしなかったんだよ。

  驚異だよね。

M:ほんとね。ひたすら、庭を散策するというか、何かを見つめている

  守一の姿や、ご飯食べているところとかでしょ。

  画家なのに、絵を描いているところは、全然出てこない。

G:書を書いているところは、あったけどね。

M:これは、一日の出来事だったんだっけ?

G:何日かあったかもしれないけど、一日かな。

  訪問者は、午前中に、画商の人、午後に雲水館の人、

  それから、カメラマンとその助手もその日のうちだったっけ。

M:ゆっくり進行しているから、何日もたったようだけど、一日か二日のことよねえ。

  うどん、ゆでて、カレーうどんにしたのを、食べたのは、

  カメラマンの人も食べてたから、その日よね。

  建設現場の人が、どなりこんできたのは、その日かなあ。

G:お手伝いさんが、意気揚々とスイミングに行くのは、その日?

  そして、その帰りにたくさんの肉を買いすぎて、マンション工事の現場の

  人にふるまったのは、その日の夜?

M:一日に、盛りだくさんすぎるわよね。

  2日か3日のくらいの話じゃない?

  時間の経過があまり、よくわからない映画だった。

G:でも、ラストの家の俯瞰映像が出たのは、あれは、数か月後だよな。

  だって、マンションが完成したあとの映像だから。

M:なんか笑っちゃうのは、唐突に現実ではありえない演出があったでしょ。

  これって、昭和49年の設定なんですって。で、ドリフが流行っていた

  時らしくて、ドリフの話題になったでしょ。ブーがいい、加藤茶だいい、仲本工事は

  本物だとか、志村けんがすきだとか。その後に、金たらいが天井から

  落ちてくるんだけど、それは、やりすぎなんじゃないかなあと思った。

G:あの、謎の男?アンコウみたいに、提灯をおでこから生やした男が

  出てきた時には、なんじゃこりゃと思ったけど、あれは、守一さんが、

  幻覚を見たってこと?

M:わかんない。ところどころに、わかんないところがあるでしょ。超人の住むところは、

  わかんない不思議現象も起こるものだと。

G:わかんないといえば、アリは、左の真ん中の足から、歩き出すんですよ。

  という、観察眼は、すごいねえ。俺はわかんなかったけど、よく若冲が、庭の

  動植物を観察していたっていうだろ。あれに似てるよね。若冲も、アリがどの

  足から歩き出すか、そこまで、観察してたかなあ。

M:うーん、わからない。アリって、どの足から歩くかどうかなんて、早すぎて

  動体視力が、よっぽど、良くないとわからないでしょう。

G:タイトルがさ、『モリのいる場所』だろ。主役は、家と庭なんだよなあ。

  それが、すっごくいいよね。

M:そうそう。昭和49年だっていうから、まさに、ザ・昭和してるよね。

  いまどき、ああいう木造家屋はないよね。百年名家みたいに

  なってる。ほら、正岡子規の家に行ったことあるじゃない。あれに

  近い感じがした。縁側があって、すぐ、庭に出られて。

  庭も、いろんな草花が生えていて、今風の、イングリッシュガーデンとか

  しっかり刈込のされた日本庭園とかじゃなくて、もう生え放題な感じ?

  蚊とか虫とかいっぱいいそうよね。

G:そうそう。蚊はいるだろうね。ちいさな池に金魚や地下の池にメダカとか

  飼っていたけど、猫もいてさ、取られないのかな。網張ってなくて

  大丈夫かなって思った。すぐ、やられるからね。

M:なんかよくわかってるじゃない。

G:まあね、実家があんな感じだったからね。草ぼうぼうで、大変よ。

  手入れが。木だって、枝や、葉っぱが伸び放題だし、定期的に剪定しないと

  どうしようもなくなるからね。植物なんて、音も出さなくて、大人しいと

  思っていたら、大変よ。すごい成長力で、庭をどんどん占拠しはじめるから。

  老人になるとね、手入れもできなくなるからね。大変だよ。

M:守一さんとこは、庭師の人が、定期的に手入れしてたんじゃないの?

  画伯だもの。このころは。

  でもさー、なんか豊かな生活しているなあって思わなかった?

G:思った。飽きずに見られたのは、こんな生活、いいなあと

  思ったからだろうな。あの、若いカメラマン助手が、最初は、こんな

  虫のいっぱいいるところなんて、いやだなあと思いながら、

  一日を過ごした後で、明日も来ていいっすかと聞くだろ。

  もう、守一ワールドにひきこまれちゃったんだね。

M:人の出入りも、なんか、好き勝手で、面白い。来るものは、拒まずって感じで。

  なんか、癒されたなあ。いい映画でした。

  ねえ、今度、豊島区にあるっていう、熊谷守一美術館に行ってみない?

G:そうだねえ。行ってみたいね。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック